DIY 岩石カッター ~自宅で安価に岩石を切断~

岩石カッターを自作した時のお話です。

試運転日:2022.05.08
 上記動画は試運転時の様子を録画したものです。録画映像を一部カットして5分30秒程度に編集しています。ご了承ください。本岩石カッター製作にあたって、Youtube動画(※1)を参考にさせていただきました。

 岩石カッターは、名前の通り石を切断する機械です。私は、岩石を調べたり、岩石内部の鉱物組織が織りなす模様を鑑賞したりするのに使います。家の外で使用しています。切断時に泥しぶきが飛散します。

 岩石を切断すると、切断面には外見からではわからない鉱物組織が現れます。面白いです。また、岩石を調べる場合、光が通るくらいに薄く磨いてプレパラート(岩石薄片(がんせきはくへん)と言う)を作成し、特殊な顕微鏡(偏光顕微鏡)で観察します。色々難しい観察が必要なのですが、ステンドグラスのように美しい世界です。岩石薄片を作成する際、岩石をスライドガラスに接着剤で貼り付けて薄くなるまで削ります。スライドガラスに貼り付ける岩石は、薄く(数ミリ程度)スライスした状態の方が、張り付けた後の研磨作業が軽減され失敗も少なくなります。

構成概要

 双頭グラインダーの片方にダイヤモンドブレードを装着。ダイヤモンドブレードが通る穴をあけたアクリル板をコンテナーに載せて台としています。ダイヤモンドブレードを通す穴の両サイドに、切断時に岩石を水平移動しやすいようにアルミ板を置いています。


切断したもの

 スライドガラスに収まればよいかなとアバウトに切りました。均一な厚みで切断するにはどうするかを考え中。


DIYがよいかなと

 我が家では、持ち運び可能な小型のものをDIYするのがよいのかなと思っています。

岩石カッターは高価な設備
 岩石カッターは専門機関で地質調査等の調査・研究のため使用され、一般用途がほぼない機械と思います。地質や岩石の研究が行われている機関や大学、博物館に設置されていることがあります。非常に少ない研究設備だからでしょうか、しっかりしたものは高額で手が出ませんし、中古はほとんど出回りません。小型で安価なもので新品10万円程度、研究用のしっかりしたものは安くて数十万円、100万円以上するものもあり、個人での購入は難しいです。個人的探究であるため、大学や博物館等の研究用設備を利用するのも気が引けます。

小型で持ち運べるものがよいかな
 住宅内に固定設置するのは我が家ではNG。切断時に大きな音が出ますので騒音の問題。水をかけながら切断するため給排水設備の問題。切断時に泥が発生し飛散しますので、部屋が汚れる問題。泥の処理の問題もです。そのため、なるべく小型で使用時に屋外へ持ち出して使用し、使い終わったら清掃して収納することができるものがよいのかなと思っています。

部品と製作費

 ネット通販とホームセンターで部品を揃えて作りました。新品で購入するよりは安価にできたと思います。
材料・部品費:20,364円

カッター部

部品費用調達備考
ダイヤモンドブレード 直径20cm11,300円(※2) 
双頭グラインダー4000円ネット通販中古
コンテナ1980円ホームセンター 
アクリル板 3mm厚1518円ホームセンター 
アルミ板 1mm厚0円ホビー用に使った余り 
アルミ板 0.5mm厚0円ホビー用に使った余り 
ゴムシート0円自宅保管品 
丁番404円ホームセンター 

給水部
部品費用調達備考
シリコンホース400円ホームセンター 
灌水ミニバルブ545円ネット通販 
ペットボトル0円自宅のごみ箱に捨ててあったもの 
タイル217円ホームセンター 
段ボール0円通販の梱包箱を利用 


参考

※1: 棚山オパール「国産オパール」の切断「自作鉱物切断機にて・・・」 - YouTube:https://www.youtube.com/watch?v=2Oid-jQCjC0
※2: 甲州水晶屋:https://diytool.thebase.in/