041 斜方輝石かんらん岩 harzburgite 日高町
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採集日:2010-07-04
採集地:日高町
地質帯:神居古潭帯
岩体 :岩内岳
種別1:火成岩
種別2:深成岩
サイズ:17cm
岩内岳の真っ黒な斜方輝石かんらん岩。こうみても新鮮なかんらん石です。
岩内のハルツバージャイトです。
岩内付近は神居古潭帯。周囲は蛇紋岩地帯です。岩内岳とその南西方面だけ蛇紋岩化を逃れたかんらん岩が残っています。神居古潭帯に新鮮なかんらん岩が残っているのは珍しいです。国道から1km程の地点にかんらん岩の砕石場がありますが、林道にはゲートもなく一般車でも通れるようで、特にお咎めなしでした。ダンプが結構通るので注意です。これは川原の転石。川原は蛇紋岩とかんらん岩だらけ。緑色岩やチャートも目立ちました。岩内の岩体は基本的にハルツバージャイトと文献にあります。確かに、川原に転がっているかんらん岩はハルツバージャイトです。青っぽいですが、幌満かんらん岩と同じような新鮮なかんらん岩ですね。
真っ黒の地の中に、緑黒ないし褐色の鉱物がブツブツ入っているのが特徴です。黒い部分はほとんどがかんらん石。ツブツブが斜方輝石です。”斜方輝石”は鉱物名ではなく、斜方晶系の輝石という意味です。括って呼ぶのは、固溶体となって混ざっているからです。
風化面はこんな感じに見えます。貯石から採集したので、泥が付いていますがあまり風化していません。
風化面をアップ。黒地に輝石が入っているのがわかります。
参考:日高山脈館2010年第二回ネイチャーセミナー資料、講師の方のお話。