石のDB

048 磁鉄鉱 magnetite 日高町 

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採集日:2009-06-13
採集地:日高町
地質帯:神居古潭帯
岩体 :糠平
種別1:酸化鉱物
種別2:
サイズ:7cm

真っ黒えクローム鉄鉱に似ていますが、錆があるのと、孔雀石が表面に付いていることが多いので、見分けやすい。

日高の沢で拾った磁鉄鉱です。緑色の部分は、たぶん孔雀石です。
磁鉄鉱は比重が大きく重いので、川底に埋まっていることが多いです。日高の沢では、クローム鉄鉱に比べて圧倒的に少ないので、あまりないですね。
沢で拾った磁鉄鉱は、これで2例目になります。1例目も孔雀石を伴っていました。また、鉄だからといって、錆びまくっていない。この写真は、撮影のためにライトを当てているので明るく写ってしまっていますが、沢にある時は、クローム鉄鉱のように真っ黒に見えます。これも1例目と同じく、クローム鉄鉱に普通に伴われる灰クロームざくろ石は見られません。
今まで見聞した限りでは、かんらん岩が蛇紋岩に変質する時、かんらん岩に含まれるクローム鉄鉱が磁鉄鉱に変化することがあるのだという。蛇紋岩には、細かい磁鉄鉱が入っていますから、それが大きな塊になっただけと思えば良いのでしょう。
孔雀石が付いているということは、銅が含まれていることになります。クローム鉄鉱から磁鉄鉱に変化するのであれば、クローム鉄鉱にも銅が含まれいそうに思いますが、沢に落ちているクローム鉄鉱には孔雀石が付いていません。磁鉄鉱に変化する時に銅が入ってくるのでしょうか。さて、どのようにして、クローム鉄鉱からクロームが抜けて磁鉄鉱(酸化第一鉄)になるのでしょう? そして、なぜ、日高の沢に落ちている磁鉄鉱には銅が含まれているのでしょう? 面白いですね。